ゲームの考察

スーパーマリオメーカを遊んでみて


スーパーマリオメーカとは?

スーパーマリオメーカーは、WiiUのゲームソフトで、ファミコン版マリオからWiiU版のnewスーパーマリオのコースを自分で作って遊んだり、他の人が作ったコースをインターネット上からダウンロードして遊べるゲームです。

このゲームの凄いところは、自分で自由にコースを作れることはもちろん、投稿して他の人にプレイしてもらうことで、
・そのコースが面白いのかそうでないのか?
・簡単過ぎるのか難しすぎるのか?
そういうことを知ることで、アクションゲームにおける面白いコースの作り方を身につけることができるところです。

投稿者は投稿した作品のプレイした人の様々な情報を知ることができます。
・そのコースをプレイした人のプレイ回数
・合計で何回挑戦したかチャレンジ回数
・クリアした回数、それを元にしたクリア率
を知ることでそのコースがどれだけ難しいかが分かります。

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プレイした人が面白かったら、「いいね!」をつけてくれる場合もあります。
これにより、そのコースが面白いのかの指標にもなります。
「いいね」の数はそのコースに対する評価だけでなく、投稿者そのもの人気や影響力が大きく左右するため一概にいえませんが、少なくとも多少の目安にはなるでしょう。

また、単に集計結果だけでなく
・実際にどの部分でミスをしたのか?(全体マップで表示)
・誰が挑戦したのか?
・誰がクリアしたのか?
・その人はどのコースを作ったのか?
といった、様々なプレイヤーの情報も知ることができ、そこからその人が作ったコースに挑戦したりコースに関するメッセージを書き込んだりすることもできます。
プレイヤーはMiiverseというSNSにアカウントを登録しているため、フォローしたり、その人の他のゲームの情報を知ることも可能です。

コースはコースIDによって管理されているため、ブログや動画サイトにコースIDを書いておくことで直接そのコースを教えてあげることも可能です。

一般の人ではなく任天堂が作ったコースもプレイできますので、面白いコースを作るためのヒントやサンプルとしても活用できます。
ここでは、私が思う面白いコースを作るために意識してることなどを含めて、自作コースを紹介したいと思います。

簡単なコースと難しいコース

マリオメーカーには、世界から様々なコースが投稿されています。

ランダムに選ばれるコースをプレイする「100マリオチャレンジ」をプレイしてみたら、大抵は次のようなパターンに分類されました。

・誰でもクリアできる簡単過ぎるコース
・作った人しかクリアできないような難しいコース
・普通にプレイできるコース
・あっと思わせる面白いコース

ちなみに、ざっとプレイした結果ほとんどが、簡単過ぎるか難しすぎるかの極端なコースばかりでした、日本だけでなく世界的にそうなっています。

誰でもクリアできる簡単過ぎるコースとは

簡単過ぎるコースはプレイしても面白くないのです。
アクションゲームというものはプレイヤーを操作して、数々の敵や障害物を乗り越えて先に進んでいき、自分の技量にあった難しさのコースをクリアした時に最大の達成感や面白さを感じるものです。
実際にプレイしたら、敵が出ない。または開始直後に無敵マリオになって、ただ敵をなぎ倒してゴールに進むだけです。
ちょっと極端ですが、実際にこのタイプのコースは多いですし、そうでなかったとしてもミスをする要素がほとんど無いコースは意外と多いです。

はっきり言って「つまらない。」プレイヤーはアクションを楽しみたいわけです。

そういう意味では、ニコニコ動画で大人気の全自動マリオ(プレイヤーが一再操作しなくてもゴールまで進む仕掛けで作られたコース)も楽しくないのです。
※ あれはあれで凄いんだけど…

作った人しかクリアできないような難しいコースとは

難し過ぎるコースもまた、プレイヤーにとっては面白いくないのです。

難しいコースに挑むことの面白さがアクションゲームだ。と書きましたが、中には挑戦すらしたくなくなるような難しい仕掛があるコースもありました。
・ブロックを叩くとアイテムでなく敵が出てくる。敵とは知らずにアイテムを取ろうとしてミス
・画面外から敵が降ってくる。そんなことも知らずに進んだら、敵にあたってミス
・正規ルートだと思ってコインの示す通りに進んだら、穴や行き止まりだった
などなど、考えられるしかけは様々です。
では、これらがあればすべてダメなのかというと、そうでもありません。
私が思うには、理不尽な不意打ちは難しいどころか、プレイヤーが楽しくならない。
逆に言うと、理不尽でなければ多少の不意打ちは面白さに繋がる。
と思っています。

普通にプレイできるコースとは

敵もあって、多少の穴があるから、攻撃したりジャンプをしてゴールを目指す。
敵の数もそれほど多くないし、理不尽な罠はない。
初代マリオで言うと1-2ぐらいの難しさ。
こんなアクションゲームとして当たり前。
でも、マリオメーカーとしては普通に遊べる貴重なコース。
だからといって、面白いかというとそうでもないんですよ。
これならファミコンマリオやったほうがマシです。
それだけ、プロが作るコースと、素人が作るコースに違いがあるってことなんですかね。
「オイオイ 管理人、お前も素人だろ」
ま、「自称ゲームクリエイターだし」(笑)
プチコンで数々の斬新なゲーム作っているし、コンテストエントリー実績もありますよ(笑)
ちなみにプチコンとは任天堂の携帯ゲーム機で本格的にBASICプログラムを動かすことのできるソフトです。プログラミング次第で様々なゲームやアプリケーションを作ることができます。 最新版は3DSソフトの「プチコン3号」です。
私の作った作品はこのサイトのここで紹介しています。

誰でも楽しめる面白いコースを作りたい

では、どうすれば適度な難易度で遊べる面白いコースが作れるのか。

やっぱり、プロが作ったゲームを参考にするのが一番でしょう

特に重要なのがプレイヤーは初めてそのコースをプレイする。ということ
コースの仕掛けも何もしらない。開始直後にゲームオーバーになったらそれはそれで楽しくない。
だったら、最初は簡単で、だんだん難しくしていけばいい。ということにすればそれなりに楽しいコースはなります。
ここでいう、普通にプレイできるコースくらいには…

初代マリオやロックマンXなどをプレイするといろいろな共通点が見えてきます。
開始直後は簡単でそこから少しづつ難しくなっていく。これはどのゲームにも言えることでしょう。
ですが、重要なことがあります。

プレイヤーに練習させる

とくに、初代マリオの1-1は芸術といえるほどのプレイしながらチュートリアルがよく組み込まれています。流石は世界の宮本茂。
詳しくは こちらを参照

また、難しいゲームとして知られている。ロックマンXもゲーム序盤では素晴らしいチュートリアルが組み込まれています。
詳しくはこちらを参照

スーパーマリオの場合、そもそも初めてそのコースをプレイするどころか、TVゲームをやったことがない人に向けて作られています。
操作を覚えてもらう仕組み、プレイヤーにアクションゲームそのものを楽しさを知ってもらう仕組み、やられたけど次にプレイしたらもっと先にすすめるような仕組みがいたるところにあります。

コースの一番最初にジャンプ操作を覚えてもらって、次に土管をジャンプで乗り越えて、その次に小さな穴。大きな穴というように段階を踏むようにコースに配置されています。
最難関のジャンプポイントでは、いきなり挑戦してもらうのではなく事前に練習できるようになっています。


ロックマンXの場合、Xシリーズになってから壁キックアクションが登場します。
壁キックはそれまでのロックマンにない新しいアクションであるためプレイヤーにわかりにくい要素になります。

プレイヤーはそんなアクションがあることも知らずにプレイしてしまうこともあるでしょう。それを防ぐために
オープニングステージでは、突然道が崩れて下に落とされるという演出があります。 普通のプレイヤーなら前にジャンプするか歩いて進むため、必然的に前方にある壁を蹴る(壁を伝って滑り落ちる)ことになります。
この時に壁を蹴る(滑る)アクションの存在を知ることができるわけです。
そして、先に進むには、壁を蹴って垂直に登るしかありません、この部分は敵が一切出てこないため、自由に壁を蹴るアクションを練習することができます。


このように、アクションゲームでは、プレイヤーに練習させることで、その後の難しい仕掛けに挑戦してもらうようにすることで、難しい(いや面白い)ステージを突破して楽しんでもらえるように考えられています。

猶予を与える

プレイヤーに練習させる。つまり、いきなり難しいことに挑戦させない。
いきなり難しいことに挑戦したら、即ゲームオーバになってつまらない。
ゲームオーバーならなければ、多少難しいことをしても面白い。

そう考えた場合は、多少の難しい仕掛けを配置しても面白いゲームになると思います。
最近のマリオはフラワー状態からなら、2回までダメージを受けることができます。
穴に落ちてしまえば1回でミスになりますが、その先がトゲトゲ地帯ならば1回ではミスにならないでしょう。

不意打ちでも命は奪わない

不意打ち要素はプレイヤーにとって何が起こるかわからないため、先が見えない面白さになります。ですが、
このルートと通ると確実にミスする仕掛け。
このスイッチを踏むと確実にミスする仕掛け。
など、この選択を取ると確実にミスする仕掛け。

つまり初プレイで確実にミスにならないのはコースの全てを知っている作った人だけ。このようなコースや仕掛けは楽しいのでしょうか?

例えば、下に道が続いている。でも先は見えない。
このような場合、壁キックができるなら壁を伝って降りていくでしょう。
もし、下にトゲがあっても壁キックで避けれますからね。

このように、一見不意打ちに見えても、事前に回避できる選択ができるか?
これはコースを作る上でかなり重要なポイントだと私は思っています。

不意打ちな罠に引っかかっても、
「やーい。ひっかかった。ひっかかったぁー 」(ゲームオーバー)ではなく
「まんまと罠にハマったな。」「さぁ、ここからどうするかな?」
という感じで、そこから何らかの突破口を開くことができたほうが面白くありませんか?

このように、単プレイヤーを苦しめるの罠ではなく。プレイヤーを楽しめる罠を考えるほうが作るほうも遊ぶほうも面白いと思うのです。

コースづくりには無限の可能性がある

マリオメーカーには、自由にコースを作れて、他の人にプレイしてもらえるという、今までにない面白さがあります。
まだ、発売後間もない状態で、面白いコースを作るコツを知らない人がほとんどでしょう。

今は、公開されているほとんどが酷いコースですが、このゲームをプレイして、何度も何度もコースの投稿と改善を繰り返し、みんなが楽しく遊べるコースの作り方を掴み、今よりももっと楽しいコースがたくさん増えていくといいなと思います。


そんな私の作ったコースを紹介

アスレチック・アクション ~Wall Jumper~ (9794-0000-0054-C2E8)
壁キックの面白さに重点を置いたコース。
壁キックが苦手な人は普通のマリオを楽しめます。

↑コース序盤に壁キックを練習できる場所があります。
敵を踏んで高く跳び、雲の上を行くことができれば歯ごたえのある難易度が待ち構えています。
下を進めば誰でも楽しめる普通のマリオのコースが楽しめます。

すすめ!カベけりリフト! (E16F-0000-003D-A78E)
マリオがレールの上を進む2本の柱の間に入り壁キックを駆使しながら、空中を進む半強制スクロールステージ!
敵や地形に潰されないように注意して壁キックを自由自在にコントロールすることがクリアへのポイント。
難易度は一応低め。ですが、壁キックに慣れていない人が多く、序盤でやられる人続出でした。(もう少し初心者配慮が必要ですかね)

見れない場合はこちら(Youtube)

Never Give up! ~スーパージャンプアクション~ 
(4069-0000-00AC-228D)

難しいコースはすぐヤラれてゲームオーバーになってしまうのでつまらない。
ならば、ゲームオーバーにならないで何度も挑戦できるのならば、難しいアクションを要求するコースを作っても楽しいのではないか?
というコンセプトのコース。
写真のように、難しいアクションを使わないと突破できない区間があり、操作ミスをして落ちてしまったらゲームオーバー?
かと思いきや下にはちゃんと床があります。ドアに入ればまたすぐやり直せます。
このようにコンティニューポイントのないマリオメーカーですが、ミスをしてもヤラれることもなくゲームオーバになる心配がないので何度でも難関にストレスなく挑戦できます。


カメの橋を渡れ! (CD62-0000-0037-DD01)
ノコノコを踏んで、どんどん先に進んでいく爽快感を重視したコース。
コース序盤のほうでは踏むのに失敗してもマリオがやられなければ再挑戦できるようになっています。

↑コース序盤は足場があるため、敵も何度も出現するため、何回でも挑戦できます。
中盤は下がトゲ地獄。終盤は?

おこさないでね (9D9B-0000-002B-3CD2)
カメのコウラを蹴っ飛ばしてしまうと、箱の中から敵がわんさか。
不意打ちな罠に引っかかっても、そこからどう攻略するか?という面白さを意識してます。

↑コウラを蹴っ飛ばしてしまうと敵がたくさん出てきて一気にピンチ?!
と思いきやフラワーも出てきます
さぁ、切り抜けられるかな?

ワンワンパークでパニック! (D115-0000-0061-815D)
「Pスイッチ」を押せるのはマリオだけではありません。
大きな黒い鋼鉄のイヌ(ワンワン)も「Pスイッチ」を押すことができます。
Pスイッチが押されてしまうと、ブロックがコインに変わります。ブロックは足場になりますがコインは足場になりません。
押されてしまうことで足場が崩れて下に落下してしまうこともあります。

コース序盤では、ワンワンが「Pスイッチ」を押します。ブロックの足場がコインに変わってしまいます。
ですが、下に地面があるためマリオには危険はありません。


本番はここから、今度は下に安全な足場となる地面はありません。
「Pスイッチ」を押してしまうとアウト。スイッチを押せるのはマリオだけではないことは、さっき見たから知っていますよね?

「Pスイッチ」を押さなければ良い?、そんな単純なことではありません。
後ろからワンワン、土管の中からワンワンが現れるので、押されないように安全な場所に「Pスイッチ」を移動する必要があります。


【数量限定】Wii U スーパーマリオメーカー スーパーマリオ30周年セット
遊べ。作れ。みんなであそぶマリオ。 毎日出会える新しいコースで遊ぶ。落書き感覚で、コースを作ることもできます。
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