ゲームを作ってみて(開発後記)

プチコンでゲーム作品を作ってみて。そのゲームの内容、こだわったこと、苦労したことなど。長々と語れる限り語りたいとおもっています。

擬似3Dドリフトレースゲーム


見れない人はこちら(YouTube)

最新版の公開キーは[](Ver.3.1対応)



~今までで最大の大作~

今回はプチコン大喜利というプログラミングコンテストがありまして、それに合わせて作ってみたというものでもあります。

大喜利というものはテーマが与えられてそれに見合ったものを作るわけなので、人によっては小規模で作るものかも知れません。
ですが、コンテストとなれば絶対にハイクオリティな大作を作ってくる人が絶対にいるので、私も自分の出来る範囲で時間を割いてみました。
仕事とプチコン大喜利どっちが大事なのかといわれると、間違いなくプチコン大喜利と答えそうな勢いで…
だって、学校の宿題や仕事の納期は多少守れなくても「やったけど家に忘れた」って言えば1日はかせげるし、誠意を込めて謝れば多少は多めに見てもらえるかもしれない。
でも、コンテストの締め切りというのは絶対なのですから(笑)

ただのゲーム部分の作成にとどまらず、タイトル画面でのデモや、各種の細かい演出、エンディング画面まで含めた、製品版とも言えるレベルの作品に仕上がりました。知らない人が見たらショップでダウンロードできるゲームとも思えるんではないでしょうか?
プチコン3号自体はショップで低価格でダウンロード購入できますけどね(笑)



~やっぱり作るなら自分が一番好きなもの~

私は前作プチコンmk2の頃からいくつかのゲーム作品を作ってきました。
その作品を見れば私自身がどれだけクルマが好きかお分かりいただけるでしょう。

その中でも特に好きなジャンルが「走り屋」「ドリフト」といった身近なクルマのジャンルであります。
ドリフト走行はグリップ走行と違い独特な操作で最初は難しく感じますが、それを手なづけて自由自在に操ることができるとグリップ走行では得られないような気持ちよさがあります。

また、幼い頃はファミコンのような擬似3Dのレースゲームが好きでした。
F1レースとか、ハイウェイスターとか、タイトーグランプリとか、ファイナルラップとか…

最近そのようなゲームを作るための手法がわかってきたので、そのゲームを作ってみたくなりました。

そして私自身、人と同じようなものを作るのがどうしても苦手。単純に比較されたくないという気持ちもありますが。この作品に関しては、私のクルマやゲームに対する思いや意思がたくさん詰まっています。

プチコンmk2で作ったクルマゲーム(どちらもドリフトがテーマ)





~プチコン3号の性能は凄い~

プチコン3号では前作mk2に比べて大幅にスペックアップしています。
処理速度が向上していますし、スプライト(ゲーム内に使用する絵)も自由なサイズで作ることができ、更に拡大・縮小することができます。
このゲームではスプライトの自由なサイズと拡大縮小がポイントになります。
細長く高さ1ドットのスプライトをたくさん並べることで道路を描くことができました、更にプチコン3号の立体視機能と合わせると、アウトラン3Dのような擬似3D立体視の道路を表示することができました。

ちょうどこの頃はプチコン3号が出て間もないころで、Twitterなどでは簡単なサンプルデモの動画がたくさん公開されていました。
私も負けじとYoutubeにこの擬似3Dのサンプルの動画をUpしました。
かなりの反響がありましたね。まだ、発売間もない頃ですし、でも私が作りたいのはあくまでゲームなのですよ。
この程度のサンプルデモで満足するわけがないのです。

↓プチコン3号の擬似3Dサンプルデモ






~クルマを操る面白さ~

私が思うクルマゲームの面白さは、ただアクセルを踏めば加速。ハンドル切れば旋回。ではなく、エンジン音・ギア比を意識して加速・減速。車体にかかっている重心を意識してグリップを意識しながら旋回。場合によってはテールスライドさせながらコーナーをクリア。というものだと思っています。

しかし、ゲームとなるとリアルで複雑な操作性よりシンプルでわかりやすい操作性のほうが楽しみやすくなると思っています。
ですが、あまりにも単純すぎるとそれはそれで面白くありません。

ドリフト走行というものは、ハンドル切りすぎてもスピン、アクセル踏みすぎてもスピン、場合によってはスタート地点でスピンします。なのでこのゲームではドリフトはMTギアを選択した場合のみになっています。後半ステージがきついコーナーが多いため、MTのほうが楽しめるようになっています。




~リアルな速さで~

リアルなスピード感

世の中には擬似3Dのレースゲームがたくさんあります。
ですが、どれも200km/hから300km/h以上で、アクセル全開でコーナーを曲がるゲームがほとんどです。
確かに高速スクロールしながらのコーナリングは爽快なものがあります。
しかし、グランツーリスモといったリアル系のレースゲームが世の中にある今
200km/h以上で急カーブをアクセル全開で曲がることは現実的ではないと証明されています。

実際にグランツーリスモで峠コースを走ってみると、看板というものはゆっくりと迫ってくるように見えますし、適度な速度で走る場合、カーブは入り口からはっきりと目視することができます。
しかし、80年代の擬似3Dレースゲームでは、看板もカーブもはっきりと目視することはできません。1秒以内で画面奥から手前にスクロールするわけです。300km/h以上で走っているので当然のことなのです。
ですが、私はリアルなスピードにこだわって作ってみました。

高速道路は200km/hぐらいで、峠コースは100km/h程度で走れるようになっています。

エンジンのこだわり

クルマを操る面白さを追求した場合、実車に近いエンジンの表現が必要になってきます。このゲームのプログラムでは、ギア比を実写のデータと同じ数字にしており、プログラム内部ではクラッチという概念を扱っています。(ゲームではクラッチ操作はありません)また、回転数ごとにアクセルを入れた時の加速をプログラムで分岐処理しているため、よりクルマのエンジンに近い感覚でゲームを楽しむことができます。

また、クラッチの概念を取り入れているため、シフトダウン時はヒール&トゥを行っている動きを再現しています。
※ ギア比以外のパラメータはゲームプレイの試行錯誤で導き出しているため、厳密に計算しているわけではない

↓このように 2速レブリミットでも100km/hにならないようになっている

シフトチェンジをする面白さ

80年代のアウトランではMTギアを選択しても、実際はほとんどギア操作をしません。スタート時はLOギアでスタート、少し加速したらHIに入れます。
あとは、ミスをしない限りLOに戻すことはほとんどありません。
アウトランに限らず、爽快感重視のレースゲームはこのようなものが多いです。

しかし、シフトチェンジを行うことがクルマを操作する楽しさの一つと私は考えているため、このゲームでは5速ギアで低速コーナーが登場する峠コースをテーマにしています。峠の低速コーナーでは2速ぐらいに落とす必要があり、少し加速すると3速、4速とシフトチェンジが必要になります。

なので、高速コースよりも低速コースのほうがギア操作が増えるため、よりクルマらしい操作を味わうことができます。

私が好きだったアーケードゲームはバトルギア3です。
その頃は沢山の人が頭文字DVer2に行列を作っていましたが、私にとっては隣においてあった、あまり人がやっていないバトルギア3が楽しかったです。

頭文字Dにも、バトルギア3にも「榛名山」が登場するのですが、頭文字Dはヘアピンカーブを4速、バトルギア3では2速で曲がります。
それで、実際のクルマ動画では明らかに2速、頭文字Dの原作単行本では、主人公の走り屋の先輩が「次は2速のヘアピンだ」とか言っているシーンがあります。

なので、やっぱり峠コースは2速に落としたほうが現実的なのです。
このゲームでも2速でヘアピンを曲がるように作ってます。

状況をわかりやすく

クルマの挙動が複雑になってくると、どうしても細かい状況を把握することが難しくなります。特にドリフト走行ではグリップ走行と違いクルマの様々な状況を把握する必要があります。
このゲームではドリフト時の角度を示す角度計。ドリフト走行の開始のきっかけを知るG-BALLなどが表示されています。

もともとは、ゲームを作っている時にいつドリフトになるか、どれだけスライドするか、スピンまでの猶予はと言った情報を確認するためにテスト用として表示したものですが、これがある方がプレイする時も現在の状況を正確に把握できるため標準機能として搭載しました。

↓ハンドルの切れ角、ドリフト角度、荷重のかかり具合がわかる計器が表示される

※ G-BALL 走行中のクルマにかかるG(重力)の方向と大きさを視覚的にわかりやすく表示したもの。丸い皿の上にボールが載っているようなもので、ドリフトのレクシャービデオやリアルなレースシミュレーションゲームではよく目にする




~簡単操作の本格的ドリフト~

このゲームではドリフト走行をすることができます。
ドリフト走行とグリップ走行では根本的に操作方法が変わります。

実際のクルマではドリフトをするためには様々な方法がありますが、このゲームではブレーキとシフトダウンでドリフトをするようになっています。
よって、コーナ手前でブレーキングして適正な速度に落とすことが重要になっています。
サイドブレーキでどこでもドリフトできるようにするという方法もありますが、私としてはドリフトはブレーキからの荷重移動がキーポイントと考えており、サイドブレーキは搭載されていません。

このゲームでのドリフトをするための条件は、ハンドル操作が一定時間以上行われていること、ブレーキ操作が一定時間以上行われていること、そしてシフトダウンをしたことになっています。ハンドル操作とブレーキの時間はG-BALLで確認することができ、シフトダウン以外のドリフト条件が揃うとG-BALLは赤く点灯します。

よって、ドリフトを行うには「ハンドルを切って、ブレーキをして、シフトダウン」をするということになります。

しかし、この操作をすれば必ずドリフトを開始するかというとそうではありません。
前後・左右の荷重が不十分な場合はドリフトすることができません。
なので、このゲームではG-BALLの表示が重要になります。

ドリフトするときは「G-BALLが赤くなったら、シフトダウン」
これならば、プレイする人がなぜドリフトできなかったのかを正確に理解することができ、G-BALLを見ることで確実にドリフトを繰り出すことができます。

ドリフトが始まってからは、ハンドル操作とアクセルワークで制御します。
基本的に実車ほどカウンターはあまり切らなくても操作できるようになっています。
ドリフトが始まったら、スティックはニュートラルで場合によって切り増し、コーナー出口では姿勢を戻すといった感じの操作になっています。

また、角度がつきすぎるとスピンしてしまいます。90度以上の角度でドリフトすることはできません。スピンしたらハンドルとアクセルを離すことでスピンは収まります
また応用テクニックとしてスピン状態でもハンドル操作とアクセルで早めに立ち直ることはできるようになっています。

また、ドリフトの醍醐味であるドリフト中にS字コーナーをドリフトしながら向きを変える、振りっ返しもできるようになっています。

↓このようにG-BALLが赤くなったらシフトダウンすればドリフト走行ができる







~見た目はアウトラン?~

このゲームは見た目はアウトランですが中身は全くの別物です。アウトランは強く意識しています。
本家のアウトランでは、80年代のゲームとは思えないほと綺麗なドット絵によるグラフィック表現がされています。特にオブジェクト(スプライト)の数が非常に多いのが特徴です。
プチコン3号による個人開発のこのゲームでは、流石に本家にはグラフィックで劣ります。(ゲーム会社と個人制作を比較することは間違っている)ですが、アウトランにはないこのゲーム独自の要素がたくさん詰まっています。

このゲームで登場するライバルカーは少しこだわっています。
ゲームのプログラムというものはキャラクター画像の上下反転や鏡のような左右反転を簡単に行うことができます。そして、その反転を利用することでデータ量を削減することができます。
しかし、このゲームのライバルカーは男女2人が乗っているため、左右反転をすることができないのです。更に右向き・左向きと絵を描く必要があります。(本家アウトランも同様であるため、そこ作者のこだわりを感じられます)

また、プチコン3号では、二次創作はNGなので、ネットで検索した画像を見ながらあえて違うようにドット絵を描いてます。全体的に似せてますが、テールランプが違っていたり、エンブレムがなかったりと、ぱっと見は似てるけどよく見れば別物という感じを出しています。
乗っている人も、金髪美女ではなく黒髪ツインテールの女の子だったりします(笑)

ライバルカーの出現

このゲームでは、敵車(アザーカー)の動作パターンは一定ですが、中には思考ルーチンによって進路変更や加減速を行うライバルカーが登場します。
プレイヤーに近い速度で移動し、進路変更をしながら他のクルマを抜いていきます。
3車線の道路でプレイヤーのように進路変更を行うため、道路は見た目上に狭くなりよりドライビングを楽しませてくれると思っています。
時には回避できずに事故を起こして失速することもあるので、ライバルの後ろに接近するときは注意が必要です。(笑)

時間切れでもまだまだ走れるガス欠システム

このゲームでは時間切れになると即タイムアップではなく、アクセル操作ができなくなります。そして、スピードが0になるとタイムアップとなります。
よってスピードが速い状態であれば、多少は走れるようになっています。
この要素は、FC版のハイウェイスターを意識しています。

変化に富んだ道路

このゲームではステージごとに違う風景をイメージして作っています。
ステージ1はアウトランをオマージュした海岸沿いです。
しかし、アウトランはアメリカ西海岸ですがこちらは沖縄の風景を意識していますす。立木がヤシの木ではなくパイナップルなので舞台は日本なのです。(笑)

序盤ステージは高速道路ですが、後半ステージになるにつれてだんだんとカーブがきつくなってきます。オレンジのセンターラインははみ出し禁止であり対向車が通ることもあります。

最終ステージは、夜の峠道。と、たった5分間程度のゲーム内容ですが、次々と景色が変わる面白さがあります。

音楽もオリジナル

プチコンmk2からはMMLによる自作曲を打ち込むことができるので、せっかく作るなら曲もオリジナルで作りたいということでオリジナル曲を作ってみました。
とはいったもの、どう聞いてもあのゲームのような曲が流れていたりします。
当然あのゲームを意識しており、楽譜上メロディは近いものになっていますが、よーく聴いてみると全くの別の曲なので著作権的に問題はありません(笑)

後半ステージでは、曲が変わる演出もあります。
当然あの漫画・アニメを意識しているので、ハイテンポな曲になっています。





~1対1のボスバトル~

このゲームではMTモードのみ最終ステージでボスが登場します。

ボスに接近すると、パワーゲージ、「BATTLE START」の文字とともにバトルがスタートします。
とにかく後ろからプレッシャーをかけてパワーゲージを減らすことがボスに勝つためのポイント。夜の峠といえば「頭文字D」頭文字Dといえばドリフト。
ボスもそれっぽいものが登場しますが、これもまたご心配なく。
AE86にこんなテールランプのモデルはありません。見た目はパンダのハッチバックだけど、後ろ姿がこんなクルマはどこにもありませんから(笑)

そのボスに勝つためにはドリフトが重要になってきます。
後ろからドリフトをしながら接近してプレッシャーを与える。
これが一番ボスにダメージを与える方法です。
ボスはパワーゲージが一定以上ある場合は絶対に抜くことはできません。
なので、まずはボスのライフを減らしましょう。
ライフが無くなったら、ボスを抜きに行くことができます。
ですが、ここでボスに接触してしまうとボスのライフが回復してしまい勝つことが難しくなってしまいます。
ゴールまでにボスを抜き去ることができればプレイヤーの勝ちとなります。
まだ、コースは続きますが…





~new3DSでも普通の3DSでも遊べます~

このゲームはnew3DSで作っていました。
ある程度完成に近づいてきた頃(ちょうど締め切り2週間前)普通の3DSでも念のため動作するか確認してみました。基本的にスプライト等は少なめにしていたので、普通の3DSでも平気だと思っていたんですが…
駄目でした。new3DSではなんともないのに普通の3DSで動かしたら処理落ちだらけでした。
どこが遅いのかとプログラムで機能を削減しながら見てみると、どうやら道路の描画だけで処理落ちしていると判明しました。
このゲームは道路と地面だけで192個のスプライトを使用しています。
これだけのスプライトを拡大縮小しながら表示となると普通の3DSでは高速処理することはできませでした。

残念ながら3DSでは同じ速度で動かすのは無理なので、仕方なく30fpsで動くようにしようと思いました。
それではnew3DSを持っていては楽しさ半減なので、プログラムで機種判別してそれぞれに合わせた速さで遊べるようにしました。

これってちょっと大変なのですよ。今までのプチコンは1つの本体でのみ動作確認すればよかったですが、このようにそれぞれの機種で遊べるようにするとなると両方の本体でテストプレイしなければならないですからね。普通の3DSで開発するのなら問題無いんですがせっかくnew3DSがあるので、new3DSの機能も生かさないとダメかなって思いました。

普通の3DSは30fpsだから良くないと思われがちですが、30fpsってゲームをプレイするには十分綺麗だと思っています。 市販のゲームでも30fpsで動くレースゲームは多いのも事実です。





~今作はスタッフも多め~

このゲームは複数人の手によって作られています。今までは私1人で作るものでしたが…
結果的に身内やら友人やらで色々議論しながら完成させることになりました。
でも、全部プログラム書いたのも、ドット絵描いたのも、MML打ち込んだのも私ですが、ゲームとは沢山の人で作ったほうが良いものができると実感しました。

クルマらしく

ある程度出来てきたころに、ちょこっと知人に見せてみましたら「なんかクルマっぽくない。」と駄目だしされてしまいました。
その人はプログラムとかそういうものに関しては完全に無知で無縁な人です。

ではどうすればクルマっぽくなるのかといろいろ議論しましたね。
まず「スピード感が違う」。私としてはYoutubeの実写映像を見ながら合わせたつもりなのですけどね。
実際、擬似3Dと実写映像は違うのですよ。
特に失点から手前までスクロールする速さを合わせたら本物っぽくないんですよ。
消失点を基準にするのではなく、近くの景色がどれだけ流れるかを感覚で調整しました。実際にPS3のグランツーリスモ5を起動して、リアビューでプレイしながらいろいろ確認しました。

他にも、エンジンの吹け上がりが違うとか、クルマなのに荷重移動でロールしないのは不自然だとか、進路変更の速さもホンモノに合わせてみようとか。もう少し絵を頑張れないかとか…。とにかく、いろいろ言われました。
私もその点では納得しましたので、その部分もゲームに反映させました。

音楽にも力を入れよう

さらに、せっかく作るならもっといいものをつくろうということで、別の人にもテストプレイさせて意見を頂いたりしました。 どうせ作るなら音楽にも拘りたいと、趣味でギターをやってる人が「1曲作ってみた」。とか言って、ちょっと弾いただけの録音データ送ってきて「これゲームに入れることできない?」って感じで、どんどんスタッフが増えてきました。

録音データ(全てギターで、メロディパートとバッキングパートのみ)から、バンブラPをつかって一旦耳コピで楽譜化して、ドラムやベース・サブパートを含めてバンブラ上で曲データを作って、そこからそれを見ながらプチコンMMLに起こしてと…

ある程度できたら、作った人に見せてみたら「なんか違う」特にドラムが「イメージと違うんだよね」って
提供してくれたのはギターの音だけだからしかないけど…
そうしていろいろ議論しながらMMLを修正・再生を繰り返してようやく互いに納得のいくものが出来ました。

でも、この曲どこで流そうかということになりまして、ある意味ゲームで一番使われないけど、とても重要な場所で使おうということになりました。

ゲーム初心者でも楽しめるように

他にももう一人完成前にプレイさせてみまして
最近のゲームはやるけど、レトロゲームはほとんどやらない、当然プログラミングとは一切無縁のテストプレイにちょうど良い人がいましてね。
実際にやらせてみると、「難易度が高いね」「操作が難しいね」って
簡単すぎてもつまらないのですが、いい感じでチェックポイント手前でゲームオーバーしてくれました。
私が仕込んだトラップ的な要素にまんまとハマってくれたりして、難易度はこれでいいかなって感じになりましたね。
作った人は、遊ぶ人が作った人の思うがままに罠にハマってくれるとほんとに嬉しい気分になります。

ただ、私も実装を考えていたことですが、やっぱりドリフト操作が複雑なため練習できるモードがほしいと。なので「タイムアタックモード」を作りました。

他にも「チュートリアルないの?」「できれば動画形式やつ」
「個人制作のプチコンレベルでそこまでするかー」。と思いましたが、チュートリアルとは行かないもの、ファミコンにありがちな下手くそなデモプレイは実装しました。 ただアクセル踏んでハンドル気らないで壁に当たるやつ「FC版ハイウェイ・スター」はこんな感じだったような。

他にも、いろいろ意見を頂けましたが、技術的に時間的に難しいものばかりで、なんというか、作る側が求めるものと遊ぶ側が求めるものに、かなりの温度差があるのだな。ということを改めて認識させられました。

<ボツ意見>
 「クルマ選択ないの?」(ユーザは個性を求める傾向がある)
 「チューニング要素ないの?」(ユーザは成長を求める傾向がある)

次期バージョンで実装したい。(次作るかわからないけど)

こんなわけで、このゲームでは今までと違い、複数のスタッフの力によって生まれました。
なので、エンディングのスタッフロールで私以外の人の名前が含まれています。





~シンプルだけど奥深い5分間~

このゲームは5分程で完走することができます。
シンプルにサクッと遊びたい人にはちょうどよいかもしれません。
しかし、独自のドリフト操作、自在に操れるようになるともっと面白くなったり、ライバルが登場したり、ボスと1対1でバトルしたりと、従来のドライブゲームにはない要素がたくさん詰まっています。

ライバルやボスはプレイヤーのスピードに合わせて走るのでプレイヤーに合わせた難易度にもなります。

よって普通にドリフトで流しながらプレイするときと、タイムを意識して速い走りをするのでは若干難易度が変わってきます。比較的ミスをしないように走ればクリアは難しく無いと思います。(コンテスト作品であり審査員がクリア出来なければ意味がいない)
ですが、レースゲームと言うものは「ベストタイムを狙う」・「ハイスコアを狙う」となると底なしの面白さに繋がります。

ライバルもアザーカーも登場しないタイムアタックモードもありますので、通常のモードよりも速いスピードで爽快に走ることもできます。

見た目以上に奥深い。今までありそうでなかった新しい操作。たった5分のレトロ調アーケード風ドリフトドライブゲームがここにあります。



最新版の公開キーは[](2008年 最新版:他の作品も含む)
プチコン3号公式サイト

inserted by FC2 system